
住友建機リサイクル紀行_2026年発刊
大野材木店の所在する埼玉県飯能市は、中世より林業の盛んな土地柄である。 特に江戸時代には江戸の町の度重なる大火によって木材需要が増え、荒川水系の水運を利用して運ばれたこの地方の木材が、 西の方向から川で運ばれた木材ということでいつしか『西川材』と呼ばれ、飯能はその中心地として繁栄した。大野材木店も古くから『丸長』の屋号でこの地で林業に携わってきた。今回取材に応じていただいた大野素史代表も昭和48年に家業を継ぎ、 林業家としてのキャリアは、すでに50年の歳月を経ている。
現在大野材木店の主たる施業先は、江戸時代中期、元禄年間より青梅市でり酒屋を営む小澤家所有の山になる。 小澤家二十二代目当主であり、小澤酒造株式会社会長である小澤順一郎氏の知遇を得て全山の管理を任されている。
「小澤家の山の管理を任せていただいて、もう二十数年になります。小澤会長が森林組合の理事をされており、また私の年齢的なこともあって奈良での修行を終えた倅が森林組合を通して仕事を頂いている形です。山は青梅と山梨にあり、青梅だけでも290haほどの広さがあります。そこでの仕事は、うまく説明できないけど本当に楽しいですね。山主さんの度量が広く、すべて任せてもらえる ので、自分の判断で施業させてもらっています。うちの倅が間伐をすると、雑木というか背の低いカシの木をいっぱい残している。普通の間伐の方法だと すべての木を伐ってしまうけど、しばらくすると、鹿がそれを食べに来ていて脇にあるスギやヒノキなどに見向きもしない。こちらが育てたいと思っている木の皮を食べたりしない。だからああいう木は残したほうが良いと判断して小澤さんの山では、それを残すようにしている。 信頼して任せていただいているからできることだと思っています。17~8年前、 樹齢300年ほどのスギの木を使って小澤酒造の大きな酒樽を作らせていただいた。自分で伐採して、製材して、組立は全国に一軒しかない大阪の堺の上芝さんという樽屋さんに持っていって組んでもらった。

普通の人は、山の木はすべてお金になると思って見るが、私は製材上がりだから、木を育てたい気持ちが強くあります。伐りたい良い木があったとしたら、そこに向かって真っ直ぐに道を作って、途中の木をすべて伐ってしまうのが普通 の方法だけれど、途中の木が150年、200年先に7尺か8尺の木に成長しそうだと思うと、それを残して道をつけるようにしている。うちは基本的にチェーンソーで伐倒して、玉切りも手でしている。機械を使って一律に切ってしまうのではなく、自分の目で見てこの木からは これくらい上がるだろうと木取りができるようになって欲しいので、木の曲がりや腐りを見ることを今いる子たちに教えている。昔ながらの林業かもしれないが、材積を求めるのではなく、丸太一 本一本の品質にこだわって仕事をすることが重要だと考えています。

住友さんの林業機械の良い評判をよく聞くのでうちでも導入しました が、確かに評判通りで力もあるし作業性も高い、高齢者になっても安全に山の作業ができる素晴らしいものだと思いました。ただ、それも自分が木を見る力があってこそ機械を活かして使うことができると思っています。将来の夢は、とにかくこの山や木を未来につなげたいという思いです。今後大きな社寺仏閣の修復の時や、特に江戸城の天守閣や本丸が再建されるとなった時のために、誰かが立派な木を育てていなければならないわけで、その時にここに400年生の木があるよって出せたらいいなって思っています。」
引用: 森友vol.15(2023年11月発刊)

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