
住友建機リサイクル紀行_2026年発刊
井上産業株式会社が所在する紋別郡遠軽町は、北海道北東部オホーツク総合振興局管内の内陸の町である。人口は約20,000人。面積は約1,332k㎡で市町村として全国9位の広い町域だが、湧別川沿いの平地を除きその大半は山林である。
今回この地で父子三代にわたり、林業と製材業を営まれてきた井上産業株式会社の井上英雄代表取締役にお話を伺うことができた。
「井上産業株式会社は、昭和14年に父によって前身の井上産業社として創立されました。当初は丸太の仲買が主な業務でしたが、中湧別にいた伯父が鉛筆の軸板製造で成功し、それにならい遠軽で鉛筆の軸板工場を開設したのが昭和24年のことです。続いて、生田原に折箱用の経木工場を開設し、復興需要に応じて昭和28年には遠軽に製材工場を開設し建築用製材や広葉樹製材の生産を開始し、製材時に出るオガ屑を原料にして燃料用オガ炭工場を増設しました。当時この地域ではマカバ、ミズナラ、シナなどの広葉樹やクロエゾマツ、アカエゾマツ、トドマツ、イチイなどの針葉樹の天然林が広がり、産出される良質で豊富な木材資源を背景に事業を拡大していきました。

高度成長期を迎えてからは製紙工場向けのチップ工場を昭和33年に増設し、住宅建築需要の高まりに伴い、遠軽以外にも旭川、滝上と木材が入手しやすい土地に工場を開設し、立木を自社で造材して事業を行っていました。マイホームブームなど旺盛な国内需要に応え、遠軽に家具や内装材用のミズナラ、タモ、セン単板の突板工場も増設しました。ただ、広葉樹製材に関して、国内でのミズナラなどの高級家具用木材の需要は少なく、ベルギーなどのヨーロッパ諸国に輸出していました。そうして、事業は拡大したのですが、昭和60年頃から、北海道の豊かな天然林からの木材供給が徐々に減少し、原料確保のため外材の利用を始めました。もちろん当時から伐採後の植林はしていましたが、伐採のスピードは、樹木の成長よりずっと速かったわけです。

北海道は開拓からまだ150年ほどで、本州のように500年も1000年も民間で森林を守ってきた歴史はありません。北海道の森林のほとんどは国有林、道有林など公有林です。特に国有林からの安定供給が非常に重要なのですが、平成の中頃にはほとんど供給されなくなった時期があり、当時弊社が製材する木材はアメリカやカナダ、ロシアから輸入された外国産材になりました。国有林の立木販売もなくなり、造材事業者にとって厳しい時期でした。弊社は創業当初から、自社で立木を伐採して製品に加工するシステムをとっています。原料背景は、地元の天然林材、外国産材、戦後に植林された人工林材と変化し、現在は遠軽と滝上の2工場で創業しています。社員数は、山仕事14名、工場30名、土木10名の総勢54名、年間の素材生産量は18,000㎥です。
高性能林業機械の導入は平成15年頃、戦後植林した人工林が伐期をむかえて、間伐するための条件に適応すべく導入を始めました。住友建機の機械を選定した理由はメンテナンス対応のスピードです。同業他社を含め、最寄りの営業所でも数百キロ離れており、機械の故障時に対応が遅れることが多々ある中、住友建機だけは、いつも迅速で誠実な対応してくれるので助かっています。弊社の将来の展望や目標は、私ではなく、次の世代の人が、その時代に即した対応をすればよいと思っています。企業は、利潤を追求するが、損をしないことを伸ばし小さな変化に対応し成長を続ける事が大切だと考えます。また、今日あるのは、国有林と王子製紙さんのお蔭と思っております。」
引用: 森友vol.11(2019年11月発刊)

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