
住友建機リサイクル紀行_2025年発刊
有限会社藤義運輸が所在する竹田市(たけたし)は、大分県の南西端に位置し市域の西は熊本県に、南端は宮崎県と隣接している。周囲を1000m級の山岳に囲まれており、かつては岡藩の城下町として栄え、そのシンボルである岡城は、 滝廉太郎が「荒城の月」の作曲時にモチーフとして扱われたことで有名である。
町には今も武家屋敷通りなど当時の風情を偲ぶ町並みが残されており、豪奢や華美ではなく、少し武骨だが凛とした美しさを持つ日本の原風景がこの町には存在している。ウィキペディアによると、主な産業は農業、林業、運輸業であるという。

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木材運搬専門の運輸業を21歳で起業し今年で42年目を迎える有限会社藤義運輸代表取締役の佐藤芳和氏にお話を伺った。
「竹田市は農業と林業が主な産業で、車が好きだったので運送の仕事をと起業しましたが、森林組合に知人がいたこともあって木材運搬が主体となりました。当時は白ナンバーでもうるさく言われなかったのですが、30歳になった頃にはトラックも6台に増えており、事業の拡大を機に、平成4年 法人を設立し許認可登録業者になりました。 当時は木材運送を専業とする業者はあまりおらず、仕事の効率化を図るためグラップル付きの車両を導入したりしても、まねをする業者は出てきませんでした。
平成14年 林業部を開設しました。そのきっかけは、運送費用が開業以来20年間の長期的なスパンで比較しても上がっておら ず、むしろ下がってきたので、運送だけでは食べていけなくなるという危機感を感じたことからです。林業部は当初私を含めて3名で、 中古ですがプロセッサー、グラップル、フォワーダ、クローラーを買って始めました。その時の最先端の機械を使うことは、仕事の効率や安全性を考えた時、絶対に必要なことだと思っています。それは、私の基本的な考えで当時も今も変わっていません。林業部での仕事で苦労はあまり感じませんでした。ただ、トラックにも乗る、買い付けのために営業にも行く、木を伐りに山にも入るといった日々は、身体がいくつあっても足りない感じでした。 今は営業の社員が入ったので本当に楽になりました。
藤義運輸全体で、社員は36名、そのうち林業部は9名です。山には3名ずつ3班の構成で入っています。昨年度の実績は、素材生産量30000㎥。作業は民有林を中心に皆伐だけ行っています。樹種は80%がスギ、残り20%がヒノキです。戦後すぐに植林された70年生、80年生の大きくなった木が多いですね。ヒノキを打つ時にKESLAは違いますね。枝打ちのスピードが全然違います。機械の選定基準は、機械の性能はもちろんですが、むしろ私は相手の人間性を重視して います。住友の井上支店長も、リタプラスの藤川社長も、お付合いの中でその人を見て信頼した人たちです。そんな人から機械を買いたいと思っています。」
現在弊社で所有する高性能林業機はフェラバンチャ3台、ハーベスタ2台、プロセッサ2台、グラップル8台、クローラ3台、フォワーダ2台になります。あとバイオマス発電所向けのチップ製造も手がけているのでその粉砕機も2台あります。先月は多くて、約5000t出荷しました。枝をつけたまま山で粉砕することで山に残材を残さないようにしています。
伐る、運ぶ、整地する、植える、の一環経営を目指して始めましたが、今のところ順調に推移してきて、一種達成した感はあります。これも私の座右の銘であり、社訓とした『誰が選んだ道でもない 自ら選んだ道 成し遂げるより他はない』を胸に刻み突き進んで来たからだと思います。
引用: 森友vol.17(2025年10月発刊)

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