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森友vol.03 長浜市伊香森林組合(滋賀県)_2011年11月発刊

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森友vol.03 長浜市伊香森林組合(滋賀県)_2011年11月発刊
S135X-3(KESLA 25SH)

長浜市伊香森林組合

優良森林が広がる淡海の湖北エリアで、
地域を先駆ける先進林業を展開。

 

間伐支援事業を起点に 地域の林業が活性化

伊香時雨と呼ばれる潤沢な雨雪に恵まれ、 優良な樹木が育つことで知られる琵琶湖 湖北長浜地区。適度な湿度をたたえた大地 で育つスギは40~50年で直径40cmに達し、 樹高は25mに至るという。そのような林業に 適した環境でありながら、この地域の林業は 数年前まで衰退の一途をたどっていたのだ とか。同組合で参事を務める廣瀬茂さんは、 当時を振り返ってこのように語る。 「もともと林業に対する意識が低かったせい か、多くの山は放置され、持ち主の境界線も わからないような有様でした。せっかく良質な 木材が採れるにもかかわらず、この地域の 林業は危機的な状況だったのです」。地域 の林業に対する危機感が頂点に達しようとし ていたとき、この状況の打開に向けた追い風 が吹いた。平成19年から始まった間伐支援 事業により、滋賀県でも林業活性化への気 運が一気に高まったのである。

森友3-3_長浜市伊香森林組合 地図.jpg
滋賀県長浜市木之本町

あらゆる面の「力の強さ」が 導入の決め手

県より支援金の交付を受け、同組合ではただ ちに林業機械の導入を図った。多くのメーカー の製品が候補に挙がるなか、同組合が選ん だのは住友建機の「SH135X-3 KESLA 25SH」。県下で第1号のハーベスタであった。 「他社の林業機械を導入する話がまとまりか けていたのですが、住友建機さんから熱心に すすめられたプロモーションビデオを拝見して 皆の気持ちが動いたんです。木材を持ち上げ る力、枝を払う力といった基本的な性能が、映 像を見ただけで優れているとわかりました」。 実際に操縦するオペレータの谷口さんは、この ように評価する。 「映像では枝払い が遅いように感じ たのですが、現場 で作業すると、この くらいのスピードが 確実性も高くてちょ うどいいと思いまし た。また、掴んだら すぐに造材できる点も魅力ですね。木材を振り 回すことがないので、狭い場所でも安心して 作業することができます。そしてなにより、坂道 をぐいぐい登って行く足の強さは本当に頼もし い」。専務理事の川越さんは、谷口さんに「もう 1台ハーベスタを追加するならどんな機種がい いか」と尋ねたことがあるという。即座に「これ と同じ機械を」と答えた谷口さんの笑顔を見 て、正しい判断であったことを実感したという。

森友3-3_長浜市伊香森林組合 人.jpg
左から川越専務理事、福居組合長、廣瀬参事

間伐の推進により、 すこやかな山を次世代へ

林業機械の導入により間伐事業を推進する 以前、同組合では森林の整備を主な事業とし ていた。間伐も行ってはいたものの80~90% は外部発注。年間の生産量も600㎥程度で あった。「林業機械の導入をきっかけに間伐の 80%以上は直営事業となり、年度生産計画も 5000㎥にまで拡大しています。間伐支援事業 により木材の受け入れ態勢も整っていますの で、今後は8000~10000㎥を目標に規模拡大 を図っていきたいですね」。 廣瀬さんの言葉に深くうなずく福居組合長 は、生まれも育ちも長浜市。地元への想いを このように語った。「最近では林業の先進地 として視察団も訪れるようになり、組合員の 士気も非常に高まっています。これからも適 切な間伐を推進しつつ、大切な山を次世代 へと受け継いでいきたいと考えています」。

引用: 森友vol.3(2011年11月発刊)

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