MENU

  1. HOME
  2. 森友vol.01
  3. 森友vol.01 美山村森林組合(和歌山県)_2009年9月発刊

森友vol.01 美山村森林組合(和歌山県)_2009年9月発刊

公開日時 : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
森友vol.01 美山村森林組合(和歌山県)_2009年9月発刊
SH75X-3B(KESLA 20SH)

美山村森林組合

機械化と「緑の雇用」により、 低コストかつ効率的な素材生産を目指す。

 

林產技術の向上とコスト意識

美山村は、和歌山県のほほ中央部に位置し紀伊山地に囲まれた91%が森林という村。 和歌山県内でも林業に盛んな地域にある美山村森林組合だが、木材価格の低迷により平成16年度には一時林産事業がほぼゼロという時期があったという。そこで 平成17年、閧伐材搬出に着手。「森林所有者への收益還元」を目的に、林産技術の向上とコスト意識を高め、平成19年からは「機械化の推進」「作業道の整備」「森林の団地化」「提案型施業」など、低コスト化による間伐材の安定供給体制づくりを進めた結果、平成17年の素材生産に比べ約5倍以上という実績を挙げている。

1-3 地図和歌山県日高郡日高川町

機械化と「緑の雇用」※を推進

美山村森林組合では、年間6000mの間伐材の生産を目標に少数精鋭型の林産斑づくりや「森林の団地化・集約化」を通じた利用間伐を計画的に行い、提案型施業への取り組みを積極的に進めている。その少数精鋭の林産班、いわゆる現場作業に従事する人の多くは緑の雇用事業で採用された人々で、美山村森林組合では作業班の半数以上を占める。また、機械化も早くから導入した。今回訪問した現場でSII75X-3 KESLA20SHを操作する鉢本さんはオベ歴1年半という若手のオペレータ。「最初はボタンがたくさんあって操作もぎこちなかったけど、今じゃもう大丈夫。KESLA20SHだったら5cmくらいの枝打ちら問題ないし、測長もスムーズで誤差も少ない。」と胸を張る。しかし、この機械の導入に至る過程は決してスムーズではなかった。森林整備担当の山口大輔主任にとって、当初KESLA20SHへの印象は芳しくなかったという。「広島の展示会で見たときは、ちょっと動きが遅くて使えんな・・・と思いました。それからしばらくして近くの同業者さんの現場でデモしていたので、ちょっと乗ってみたんです。そしたら意外と助きが速くてパワーもある———すぐにこの機械を導入するようにお願いしました。」現場は急な斜面と林道幅2.5mと険しいところにあり、ここで谷から材を引き上げるのにはバワーが必要。この機械は他社製品に比べ圧倒的に力が違う。その力強さは枝を切る作業においてもいかんなく発揮され、さらにもう一台の導入を計画しているという。
※「緑の雇用」とは林野庁の補助を受けて全国森林組合連合会が実施する「緑の雇用担い手対策事業」のこと。
未来へ豊かな森林を残していくために必要な森林の担い手を育成していく事業。

引用: 森友vol.1(2009年9月発刊)

和歌山でも評判の勉強熱心なオペさんたち

林業を生業とする人のことを彼ら自身で「山師」と呼んでいる。林業は一人前になるまで10年かかるといわれる難しい仕事。「いくら機械化が進んでも、山を知らなければ役に立たないこともあります」と山口主任は語る。 当社販売代理店(株)キナンの岸本所長は、現場に来るたびに感心するそうだ。「美山村のオベさんは、和歌山でも評判の勉強熱心な人ばかりです。私どもから数台納めさせていただいており、かならず改造の依頼が入るのですが教えられることばかりです。美山村さんに納めた仕様で他のお客様に持っていったら、使いやすいと変められたこともあります。」緑の雇用で森林整備の担い手は充実し、高性能林業機械の導入によってさらに低コストによる間伐材の安定供給が実現していく———その相乗効果は計り知れない。

1-3 人
美山村森林組合の皆さん
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

CONTACT

TOP