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森友vol.01 三次地方森林組合(広島県)_2009年9月発刊

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森友vol.01 三次地方森林組合(広島県)_2009年9月発刊
SH75X-3(KESLA 20SH)

三次地方森林組合


林業の生き残りをかけて、提案型集約化施業を積極的に推進。

効率的な森林整備を目指して

「この広島県北は森林所有者の高齢化が進み、森林管理ができない状況にある。できれば森林組合に任せたいという気持ちの人が多いんです。」そう語るのは三次地方森林組合の山田組合長。それをきっかけに取り組んだ「低コスト林業団地の推進」はいまや29団地にものぼる。そんな三次地方森林組合は効率的で安定した林業の実現に向けて『提案型集約化施業』に取り組み、確実に実績を伸ばしている。その手法として低コスト林業団地を設定し、森林所有者と長期受託契約を結び、組合が森林管理を行っているのだ。「間伐してもいい材を残して山を整備すれば、利用間伐もできて収益を得る可能性もある。多目的人工林を管理することで長期的に安定した事業も確保でき、材価が上がってきたときに低コストで搬出できれば利益の還元ができる。それが効率的で安定した林業の仕組みなのです。」山田組合長は語る。


広島県三次市東酒屋町

林業施業プランナーと高性能林業機械

提案型集約化施業に取り組むには高性能林業機械の導入と、それを管理する森林施業プランナーの育成が必要と山田組合長は考えている。森林施業プランナーは森林整備や路網設計の知識、コスト計算や事業体経営の理解が必要だ。三次地方森林組合は7人の森林施業プランナーがいる。彼らは様々なデータを分析し、それを基に森林施業プラン書を作成、森林所有者に提示して契約する。しかし、搬出材積など単価の見極めが甘いと森林所有者への還元ができなくなる。「いままでは”どんぶり勘定的な見積り”で担当者によって見積りが違うという課題を抱えていましたが、森林施業プランナーのおかげで見積りの基準ができた。」と参事の邉見さんは高く評価している。また高性能林業機械を使った作業システムも従来のシステムと比べ大幅に労働生産性を高めた。今回訪問した現場でSH75X-3 KESLA20SHを操作する守岡さんは、ケスラー社のエンジニアが作業VTRを見て「このテープ早回ししていないか?」と驚くほど、操作技術が優れたオペレーターである。その守岡さんは「この機械は枝払い能力が高く、作業のストレスを感じません。また、即尺の誤差が非常に少ないので安心して作業ができます。現場は斜面が急で作業道も狭いところが多いのですが、このハーベスターはチルト式なので斜面角度にあわせて木材を力強く引き上げて枝払い・玉切りもスムーズに行えます。」とKESLA20SHを高く評価する。

引用: 森友vol.1(2009年9月発刊)

補助金はいずれ終わるのだから

国からの助成制度として補助金があるいまのうちに、提案型集約化施薬の準備を進める必要があると山田組合長は語る。「補助金はいずれ終わるのだから、制度があるうちに団地をしっかり作り、林業機繊化を導入して作※路網を作るなど条件を整備しておけば、助成制度がなくなっても森林所有者との長期施業受委託のなかで森林整備ができ、長期的に安定した事業が確保できるのです。」また、山田組合長が森林施業プランナー育成研修会で必ず述べる言葉がある。「提案型築約化施業は林業の生き残り作戦だから、しっかり性根を入れて研修せよ。」提案型集約化施米によって森林所有者との信頼関係を築き、長期的に持続可能な林業経営を目指す三次地方森林組合に周囲からの期待も高い。

山田滿之組合長
山田滿之組合長
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