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日本最北端の地、北海道稚内市。この地域の樹木にはひとつの共通点がある。太い枝だ。 強い海風に煽られる樹々は、高く育つことよりも太く育つことを選び、独特の枝ぶりになると いう。そんな特徴的な樹木と60年以上に渡って向き合ってこられたのが、㈱よつばフォレストの美田社長。稚内の林業の難しさについて、このように語る。「列状間伐は、残す樹々の間隔を4.5~5mに保つことが大切。広すぎても狭すぎても成長率の低下につながる。大きい林業機械ではこの間隔が6mに広がってしまい、小さい機械じゃ力が足りない。ここが機械選びの悩みどころなんだ」。さらに、地域の8割を占めるトドマツにも厄介な特性があるのだとか。「樹液が表面に上がってくる6月までは、樹皮が滑ってしまい機械で正確な測尺ができなくなる。冬の凍結した樹より滑るから手に負えない」。 自ずとストローク式ハーベスタへの関心が高まり、現在はKSELAの導入を検討中とのこと。「業務提携している浅野産業では、すでに1台稼働しているからね。オペレータからの評価 も高いし、前向きに考えているよ」。稚内、ひいては日本全体の林業を憂慮する美田社長は、 このように締めくくった。「今のままでは、あと30 年で天然材が採れなくなる。地域、気候、風土に応じた“適地適材”の推進により、日本の美 しい森林が守られていくことを願っています」。
浅野産業では、2011年3月にSH135X-3B KESLA25SHを導入。伐る樹より残す樹に配慮し、1伐3残の列状間伐に取り組んでいる。 同機を操縦するのは、浅野産業の二代目を担う浅野武雄さん。たった一人で山へ入り、伐倒、枝払い、玉切りまでを見事な技術で行う。「どんなに狭くて急な傾斜地でも、機械さえ入っていければ玉切りまでできる。8cmくらいまでの枝なら確実に払えるし、作業効率も飛躍的に向上しました」。以前は機械で払えない枝をチェーンソーで伐るため、1日に何十回も機械から下りることがあったという。「無段階 チルト機能を活用することで伐倒方向を決めやすいことも大きなメリットですね。この地域は風が強いので、上りの傾斜地では伐った樹がこちらに戻されてしまうこともある。安全性の向上にも貢献していると思います」。一方、樹皮が滑る時期の測尺を正確に行えないという課題も。「本州には事例のない、北海道特有の症状のようですね。もうすぐ対応済みのパーツが仕上がるので楽しみにしています」。
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これからの林業のために すこやかな森林を次の世代へ
SH135X-3B KESLA25SHの最大の魅力は“残した樹々を傷つけないこと”と語る浅野さん。「ストローク式は枝払いの際に勢いをつけたりアームを左右に振り回す必要がないので、残した樹を傷つけにくい。傷がつくとそこから腐り、パルプ材にしかならないような価値の低い樹になってしまうんです。次の世代のためにも、そういう樹は少しでも減らさなければいけません」。よつばフォレストと浅野産業が志をともにして邁進するかぎり、稚内の林業の未来は明るい。
引用: 森友vol.3(2011年11月発刊)
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