住友建機リサイクル紀行_2024年発刊
約23万5千haと東京都の全面積に匹敵する森林を管理する飛騨高山森林組合。これほどの規模を誇る同組合においても、状況は決して楽ではないという。「木材そのものが国際価格になってしまい、チップ材にしても集成材にしても輸入材の価格には太刀打ちできない。国からの補助金だけでは、とてもやっていけない状況です」と、内 組合長は表情を曇らせる。 また、山や木に対する人々の関心の薄さも大きな課題のひとつ。そこで高山市と連携 し、子供連れの家族などが山へ入って木に親しんでもらうためのイベント『森森体験隊 (もりもりたいけんたい)』を3年前から毎年実施。森の間伐体験をはじめ、丸太切りや薪割り体験、チェーンソーアートの実演などが行われ、普段あまり見ることのない林業機械を目の当たりにした子供たちからは歓声が上がっているとのこと。
また、平均で約30度にもおよぶ急峻な地形に応じた路網整備を行うために、低コストかつ生産性の高いシステムの確立にも積極的に取り組んでいる。阪本部長は「その核になるのが高性能機械化の導入」と語る。「合併前から8つの組合それぞれに機械化は進んでいたのですが、合併後に皆伐から利用間伐主体の林業に切り替わったこと、また、路網整備の推進などによりさらなる機械化が求められ、現在ではショベ ルベースの林業機械が30台、フォワーダが7台という大規模な構成になっています」。 現在所有する30台の林業機械のうち、最近導入した10台は住友建機製であり、そのすべてにメンテナンスサービス「プロメンテ」を契約。阪本部長はその理由を「初期費用を抑えるためにレンタルを利用し、また、機械を常に万全な状態で使用できるようプロメンテを契約しました。突発的な故障の際も保証が用意されているので、年間維持費の平準化にも役立ちますからね」と語る。
最後に、今後への展望をこのように語った。「利益を生むために木材の有効利用は非常に重要なポイントですが、それ以前に考えなければならないのが“健全な森林を維持する”ということです。当組合でも長伐期多間伐施業を推進しているほか、災害が発生した森林を健全な状態に回復させる治山事業も精力的に行い、健やかで生産性の高い森林の維持に注力しています。これからも組合員が一丸となり飛騨高山の美しい山を守っていきたいと考えています」。
引用: 森友vol.6(2014年9月発刊)
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