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森友vol.05 有限会社秋田グリーンサービス(秋田県)_2013年11月発刊

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森友vol.05 有限会社秋田グリーンサービス(秋田県)_2013年11月発刊
SH75X-3B(KESLA 20SH)

有限会社秋田グリーンサービス

早めの皆伐を行いつつ再造林を推進し、
雇用を生み出しながら循環させていきたい。

 

作業道は必要に応じて 必要なだけつくる

昭和30年代から薪炭材やシイタケ原木の生産を行い、その後、素材生産業への転換を図ってこられた(有)秋田グリーンサービス。昭和の林業を知る佐藤國男社長は、当時をこのように振り返った。「昔は伐った木をソリや馬に乗せて運ぶような時代で、直径1mにもなる天然スギを6人掛かりで担いで山を下りたこともあったよ。でも時代の移り変わりとともに、林業も人力に頼る時代ではなくなっていったんだ。とくにグラップルの登場は大きかったね。あれで林業のやり方が一気に変わった」。機械化を推進しつつ、平成6年に法人化した(有)秋田グリーンサービス。現在は国有林と林業公社からの請負間伐を主業として おり、素材生産量は年間24000㎥を誇る。そんな同社のこだわりのひとつが路網づくり。 専務取締役を務める佐藤総栄さんは、路網に対するこだわりをこのように語る。 「秋田県では冬場の雨や雪が多く、あらかじめ作業道を作っておいても雪解け水で流されたり堆積物が溜まったりして非常に危 険な状態になり、10年後には使えなくなってしまいます。そこで当社では、山に入る際に必要なだけ作業道をつくるようにしています。このように頻繁に道づくりを行っていますので、ザウルスは非常に重宝しています」。


佐藤國男社長

ハーベスタの枝打ち能力に 衝撃を受けて

現在、(有)秋田グリーンサービスでは SH120-3 KESLA25RHSを始めとするハーベスタを4台、フォワーダ6台、グラップル5台、 ザウルス2台、フェラバンチャザウルス3台、ス イングヤーダ1台、プロセッサ1台という計22台にのぼる林業機械を所有している。「当社では林業の機械化を積極的に推進しているわけですが、やはり画期的だったのはハーベスタの登場ではないでしょうか。2007年に見せてもらったSH120-3 KESLA25RHSのデモは衝撃的でした。枝打ちをして出てきたアカマツを見たら、まるで製材したかのように曲がったところが真っすぐになっていた。本当に驚きましたよ」と当時を振り返る佐藤専務。それまで使用していたプロセッサに故障などの悩みを抱えていたこともあり、購入を決めたとのこと。 さらに、KESLAハーベスタの導入メリットは意外なところにも及んでいるという。「細かい作業ができるので、これに乗っているオペレータは作業後に山をきれいに後処理してくれるようになりました。これは、社長が常日ごろ口にしている“自分のあとに作業する人のことを考えて取り組むように”という考えにも合致するものです」。 また、同社が所有しているもう一台のハーベスタSH75X-3B KESLA20SHについても、オペレータの佐藤雅広さんは高く評価している。「安定性がよく、枝打ち能力も非常に高い。とくに無段階チルト機 構はあるのとないのとでは大きく違いますね。急斜面に置かれた材を引き上げる際に無 段階で角度を調節できることは、作業効率の大きな向上につながりますから」。

引用: 森友vol.5(2013年11月発刊)

山の林齢と材積構成の平均化が 今後のテーマ

素材生産業に着手したころは皆伐が多く、 時代の流れとともに間伐が主流になりつつある現在。佐藤専務は、今が変化の過渡期と考えている。そんななか、林業家が最優先で取り組まなければいけないことは、山の林齢と材積構成を平均化していくことだと語る。 「現在の30~40年の山を育ててまとめて皆伐する方法では安定した木材の需給関係は保てません。皆伐した時点でまとまった需要があるわけでもなく、そこからまた30~40年は供給できなくなってしまうわけですから。山の林齢と材積構成を平均化していくためにも、早めの皆伐を行いつつ再造林を推進 し、雇用を生み出しながら循環させていくことが日本の林業のテーマになるのではないかと考えています」。持続可能林業を目指 し、(有)秋田グリーンサービスの視線は常に未来を見据えている。


秋田県秋田市

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