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森友vol.04 群馬県森林組合連合会(群馬県)_2012年10月発刊

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森友vol.04 群馬県森林組合連合会(群馬県)_2012年10月発刊
SH120-5SM(スミマックス仕様)

群馬県森林組合連合会・渋川県産材センター

山と人を活性化することに成功した、日本で初めての全量定額買取り。

 

すべての材を受け入れる 理想のシステムを実現

42万haの森林を有する群馬県では、全木材の80%以上にのぼるB材、C材が山に切り捨てられているという問題を抱えていた。群馬県森連ではその問題を解決すべく、すべての材を定額で買取るという理想の流通システムを実現した。それを成し得たのは、受け入れた材を売り切る販路の確保だ。 同センターでは、これまで山に捨てられていた B材をラミナ材の1次加工に、C材を製紙用のチップ材というように用途に応じて加工することで、それを必要とする業者への流通経路を確立。これにより、あらゆる木材を受け入れることができるようになり、しかも、市場価格よりも高く買取ることができたのだという。結果、 平成23年度は計画目標の30,000㎥を上回る 38,000㎥の木材を集め、37,000㎥分を有効利用することに成功。2~3年後には50,000㎥ まで増大することを目標に掲げている。「すべての材を受け入れることはリスクをともなうが、森林所有者が元気になってくれることが最優先」と語るのは八木原代表理事副会長。今では森林資源の有効活用と生産活動の活性化を促す取り組みとして高い注目を集め、全国から研修の申し込みが後を絶たないという。


群馬県前橋市・群馬県渋川市

バイオマス発電への関心が 取り組みの追い風に

近年は円高の煽りを受け、北欧のホワイトウッドなどの外材と価格を合わせるために値下げを余儀なくされるなど林業家は苦境に立たされている。そのような状況のなか、チップの需要増への足がかりとして渋川県産材センターが期待しているのがバイオマス発電だ。自然エネルギーの重要性が叫ばれるなか、木材のチップを利用した“木質バイオマス発電”へ の関心は日増しに高まっている。C材の有効活用に取り組み始めた県森連はこうした社会の動きを追い風に、群馬県森林林業再生基本計画を18万㎥から40万㎥へと上方修正。八木原代表理事副会長は「今後はカスケード全量利用を推進し、20年後を見据えて植林などモデル地区の役割を担うとともに “関東一の林業県”を目指してバイオマス発電のチップ供給に力を入れていきたい」と語る。

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八木原勇治代表理事副会長

人と社会へ貢献し、 林業を誇りの持てる仕事に

増産計画を実行するうえで、林業機械が担う役割は大きい。SH120LC-3SMを導入し、続いてSH120LC-5SMを導入された奈良常勤理事はこのように語る。「老朽化したホイール式機械の更新の際に住友建機のSH120LC-3SMを導入したのですが、ホイール式に比べて走行スピードが遅いことがむしろ安全性の向上に貢献していると感じました。フワフワ感がないことも安心感につながりますしね。そこで、2台目も迷うことなく新型モデルのSH120LC-5SMを導入しました」。 最後に、田村センター長が渋川県産材センターの“在り方”について語ってくれた。「このセンターは営利だけを目的にしているのではありません。今まで捨てられていたものの有効活用や、再生可能エネルギーの原料供給などを通じて、社会に貢献できると信じています」。誇りを持って取り組める林業の実現に向け、 理想の追求に終わりはない。

引用: 森友vol.4(2012年10月発刊)

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